ある日の朝。
「よし、起きるか!」
そう思ってベッドから立ち上がった瞬間、
「うぎゃあああ!!」
足の親指に激痛が走る。
ぶつけた覚えもない。
転んだわけでもない。
それなのに、歩けないほど痛い。
そんな時に疑われる病気の一つが痛風(つうふう)です。
痛風とは?
痛風は、血液中の尿酸という物質が増えすぎることで起こる病気です。
昔から
「風が吹いただけでも痛い」
と言われるほど強い痛みを伴うことから「痛風」と呼ばれるようになりました。
実際には風で痛くなるわけではありませんが、経験した方の多くが
「できれば二度となりたくない」
と口をそろえるほど強烈な痛みです。
特に多いのが足の親指の付け根。
赤く腫れ、熱を持ち、布団が触れただけでも痛いことがあります。
痛風の正体は”体内の雪だるま”
ではなぜこんな痛みが起こるのでしょうか?
犯人は「尿酸」です。
尿酸は体内で自然に作られる老廃物の一種。
本来は腎臓から尿として排出されます。
ところが、
- 食べすぎ
- 飲みすぎ
- 肥満
- 遺伝的要因
などによって尿酸が増えすぎると、血液中に溶けきれなくなります。
すると尿酸は結晶となって関節の中にたまり始めます。
イメージとしては冷たい飲み物の底に砂糖が沈殿するようなものです。
本人は気付いていませんが、関節の中では少しずつ結晶が積み上がっています。
まるで体の中に小さな雪だるまを作っているような状態です。
ある日突然、免疫が大騒ぎ
尿酸の結晶が増えてくると、免疫細胞がそれを発見します。
すると、
「なんだこの異物は!!」
と体の防衛隊が総出で攻撃開始。
しかし攻撃されているのは自分の関節の中。
結果として、
- 赤く腫れる
- 熱を持つ
- 激しく痛む
という痛風発作が起こります。
つまり痛風の痛みは、尿酸そのものではなく、結晶に対して起こる炎症反応なのです。
現在の治療法
痛風治療には大きく2つの段階があります。
発作中
まずは炎症を抑えることが最優先です。
- 消炎鎮痛薬
- コルヒチン
- ステロイド
などを使用して痛みを和らげます。
発作中は無理に動かさず、患部を安静に保つことも重要です。
発作が落ち着いた後
ここからが本当の勝負です。
尿酸値を下げる薬を使用しながら、
- 食生活
- 飲酒習慣
- 体重管理
などを見直していきます。
発作だけ治しても尿酸値が高いままだと、再び関節で”反乱”が起こる可能性があります。
痛風にならないためには?
痛風はある意味「生活習慣からの警告」とも言えます。
予防のためには、
水を飲む
尿酸を外へ流しやすくなります。
適正体重を保つ
肥満は尿酸値を上昇させる大きな原因です。
お酒を飲みすぎない
ビールだけが悪者ではありません。
アルコールそのものが尿酸値を上げる要因になります。
甘い飲み物に注意
ジュースやエナジードリンクに含まれる果糖も尿酸値を上昇させます。
健康診断を受ける
尿酸値は高くても症状がないことがほとんどです。
だからこそ定期的なチェックが大切です。
まとめ
痛風は突然起こる病気に見えますが、実際には何年もかけて準備された”体からの警告”です。
ある日突然足の親指が反乱を起こしたように感じますが、その裏では尿酸が長い時間をかけて蓄積していたのです。
もし健康診断で
「尿酸値が高いですね」
と言われたら、未来の自分の足の親指を守るためにも早めの対策をおすすめします。
親指からの悲鳴を聞く前に、生活習慣を見直していきましょう。


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